多くの伏線、そして謎が謎を呼ぶ展開が魅力の天国大魔境。
物語の渦中にいる人物の一人、園長こと上仲詩乃。
多くの謎を持つ人物として正体や伏線についてまとめました。
以下、本編のネタバレありなのでご注意くださいませ。
天国大魔境｜園長とナタの関係
天国大魔境 8巻#今日買った漫画#今日届いた漫画 pic.twitter.com/MWzDE8jvML
— 吉田直樹＠チラ裏 (@copyright_ynao) November 23, 2022
物語にて多くの謎を知る人物、園長。
そして意外な展開からナタとの関係に繋がってきます。
というわけで園長とナタの関係についてまとめました。
ナタに脳を移植手術していた
トキオの赤ちゃんを「私の赤ちゃん」と言って奪おうとした園長。
仮死状態のトキオに巻き込まれた園長、あわや腕を切断!?と思いきや…。
ちょうど都合良くナタが意識不明に。
後述しますが、ナタに園長は脳を移植します。
この天国大魔境では、脳を移植することで別人の体になることが可能となっています。
もちろんその一番わかりやすい例がおねえちゃんこと、キルコの存在でしょう。
キルコは竹早桐子の体に死ぬはずだった春希の脳が移植されたことがわかっています。
そして、高原学園ゆかりのある人間にその手術が可能であることも…。
ナタ＝三倉まなか
自衛隊によって病院に搬送されたナタ。
その直前、ベッドに横たわっていたナタの頭に包帯が巻いてあり、頭部には血痕が。
さらにはナタの頭にはキルコと同じ手術痕が…。
ナタは、新たな名前として「三倉まなか」と名付けられました。
従順についてくるマコ、そして「あれはもうナタじゃない」と言い切るサクヤ。
そんな二人を引っ張って高原学園の分校へ向かうのでした。
ミクラさんの正体は園長だった
何者かの爆撃によって壊滅することになった高原学園。
そして自衛隊により病院に搬送されたナタ。
高原学園のマークを見て記憶を取り戻したナタは、自分が園長であることを思い出します。
学園の外に出た子供たちに与えられる名前。
ナタの名前は「三倉まなか」。
こうしてナタはミクラと名乗るようになりました。
つまりナタを乗っ取った園長こそが、マルをキルコに託したミクラさんだったのです。
後述する伏線でも解説しますが、これは確定ですね。
タラオと同じ病気になって死んでしまった
他人の身体へ脳を移植してまで事の顛末を見届けようとした園長。
しかし、タラオたちのような病気を発症してしまいます。
キルコへマルのボディガードを依頼した途端、力尽きて息を引き取るのでした。
その身体には体を蝕む病気の症状が出ていました。
人としての倫理を超えてしまった園長にとっては完全に皮肉とさえ言える最期でした。
天国大魔境｜園長の目的は？
『天国大魔境』7巻でまた扉絵示唆があった。示唆どころか巻末のスーパービーム、あきらめません勝つまではで更に明確になるけど。でも移植は〝入れ物〟が15、少なくとも13歳でないと無理って猿渡が言ってたのに色々タイミングといえど園長クソ非道すぎる。ナタ（ミクラ）は4期生だから当時8歳のはず… https://t.co/JsRa41iU5k pic.twitter.com/DspEUjcYFt
— ぴちょむ🍋Ⅱ (@FQKliRrmVYXkiep) March 27, 2022
明確な目的を持って高原学園を設立した園長。
盟友からの出資を得て、人としての倫理を踏み越えてまで天国を作ろうとしています。
さて、その目的とは？
自分の寿命を伸ばすこと
年老いてすでに寿命が短い園長。
爆撃を受ける前は青島副園長の身体に脳を移植するつもりでした。
脳を移植するためにはある程度、身体が成長している必要があります。
それが14〜15歳くらいから先ということです。
園長は青島副園長へと入った後、トキオの赤ちゃんが育つまでゆっくり待つ算段でした。(30話)
つまりトキオの赤ちゃんの身体に入る予定だったことでしょう。
しかしそう上手いこと行かず、結局ナタの身体に入ることに…。
ヒルコを育てること
高原学園の子供たちは”ヒルコ”であることが35話で先生ロボットから語られています。
そして外の外へと到達することが役割であることも。
さらに爆撃を受けた後、青島副園長によって船で高原学園のあった島からタカ・アンズ・ミミヒメ・シロの四人が脱出しています。
そしてその後、ミチカ・クク・オーマも外の外へと出ていくことになります。
あめのぬぼこをお迎えする
地球の近くにある日突然、小惑星が現れます。
巷では「惑星ニビル」と呼ばれていたその惑星。
園長はその小惑星に”あめのぬぼこ”と名づけました。
当然地球に衝突したらエラいことになるので、その軌道を修正する作戦が持ち上がります。
しかし、園長が高原学園で育てていた”顔のない赤ちゃん”の成長した戦士たちが阻止したのです。
その結果、園長の目論見通りにあめのぬぼこが地球に衝突。
大災害の始まりです。
マルを天国へ送り届けること？
タラオたちと同じ病気を発症して命を落としたミクラさん。
園長が病気になる危険性を考えないとは思えません。
つまりマルを天国へ送り届けることは、自分がマルの身体を乗っ取るためではないでしょうか。
手術の設備の揃った高原学園に行きさえすれば叶うはず…。
天国を作った後は？
35話で技術部長が漏らしていた話ですね。
高原学園という天国を作って…その後はどうするのでしょうか。
いくつも踏み越えたタブー。
人工的に命を作り出す技術。
園長が解明したい謎の病気。
青島副所長へ入ってトキオの赤ちゃんの成長を待つこと。
テロ行為をしてまで「あめのぬぼこ」をお迎えすること。
そして会議室の日本神話の絵とミーナにある「1373」の文字。
これまでの人類を駆逐して、ヒルコの新人類の繁栄を始めたかったと想像できてしまいますね。
そしてそこを支配する園長という構図です。
天国大魔境｜ミクラの正体は園長だった
石黒正数「天国大魔境」8巻 pic.twitter.com/doO3EF6BFm
— イチジクのタルト (@DISC_IN) November 22, 2022
爆撃を受けた高原学園から逃げた子供たち。
ナタの体を乗っ取った園長でしたが、その野心は絶えることがありません。
ミクラとして生きることになった園長ですが、その伏線についてまとめました。
車椅子に座るミクラさん
コミックス8巻の表紙絵が車椅子に座るミクラさんでしたね。
物語が進んで多くの謎がわかってきたところでこの表紙絵。
8巻の時点では、まだマルとキルコを引き合わせたのが園長と明言されていません。
それもあっての伏線の一つと言えるでしょう。
園長の服にナタがいる件
38話の扉絵にて。
逆さになったナタの顔が園長の服に写っています。
これこそが園長がナタへと脳移植されたことの答えと言えるでしょう。
作者のツイッターネタ
天国大魔境の前巻分の原稿を整理していて大発見した(思い出した)！
41話「お迎えの日」と
43話「ミクラ②」の扉絵は
ピッタリ重ねると少女ナタの手がスーパービームを握る仕掛けになっていた！
気付きました？ pic.twitter.com/HmiBJ51ehe— 石黒正数 (@masakazuishi) June 19, 2022
うーん、流石にこれは気付きませんよね。
それでもこういった遊び心はファンにとっては嬉しいもの。
他のキャラでも何かやってくれたら良いのに！
ネーミングセンスが変
元々はA-mk3という名前で開発された光線銃。
A-mk3のことを園長はスーパービームと名付けて周囲をドン引きさせていました。
のちに「キル光線」と呼ばれることになるこの光線銃。
前の持ち主も変な名前で呼んでいたというマルの証言からも、園長＝ミクラ説は確定ですね。
天国大魔境｜園長に関するその他の伏線
園長 #天国大魔境 #tdm_anime pic.twitter.com/eqvU6yFzmi
— たな (@tana_anime_a) April 1, 2023
さて、園長・ナタ・ミクラさんと解説してきたワケですが…。
その他、園長に関する伏線についてまとめてみました。
すべてが明かされる日は来る…ハズ。
昇殿室の侵入者警報
11話にてトキオとククが保育器室で顔のない赤ちゃんを見ました。
時を同じくして、ミーナ本体がある昇殿室に侵入者警報が発令！
トキオとククがバレたかと思いきや違いました。
しかしこの時、昇殿室には園長がいましたね。
(入口が一箇所だとしたら上へ登るには時間がかかるはず。車椅子ならなおのこと)
侵入者警報をわかってたと言ってるのに「何事です？」はなんか不自然な気が…。
もしかして園長以外の誰かがいたのでしょうか？
昇殿室で隠れられる場所と言ったらミーナ横の4つのカプセルベッド(？)くらいでしょうか。
そういえば青島副園長が開けようとして、権限の問題で開かなかったベッドがありましたよね…？
これ、個人的にかなり気になってます。
爆撃される高原学園のタイミング
人としての倫理を踏み越えて命を育てていた高原学園。
しかも「あめのぬぼこ」を地球に衝突させるため、テロ行為まで行う始末。
だからこそ、報復の対象として爆撃を受けたことは想像に難くありません。
園長と園長の旦那さんである上仲永吉のセリフで「捕まることなく逃げ切ったか」というのもありました。
そもそもが、高原学園で世間の常識に照らし合わせて捕まるようなことをしていることの証。
爆撃を仕掛ける側がそれを知っていたら、理由にするには十分です。
そしてそのトップである園長が帰ってきたタイミングでの爆撃。
これは内部にスパイがいるから？
それとも別の何かでしょうか？
なぜ車椅子に乗っていた？
園長と言えば車椅子。
そのくらいにキャラクターシンボルとして車椅子が強く印象付けされてますね。
しかも園長は歩ける…というかいきなり走れるにも関わらず。
ミクラとなってからは当然乗ってませんが、ナタに入る前は足腰が弱かったということでもありません。
こちらも注目していきたいポイントです。
まとめ
天国大魔境の園長とナタに関する話題でした。
園長は自身のピンチの際、ナタの体へと脳を移植手術していました。
そしてマルをキルコの所へ連れてきたミクラさんの正体はナタでした。
園長の目的は自分にとって都合の良い「天国」を作るため。
そのために、寿命を延ばしヒルコを育て小惑星の衝突を成立を目論んでいました。
ミクラさんが園長である伏線は、扉絵・作者のツイッター・ネーミングセンスなどで張られていました。
その他の園長の謎は侵入者警報、爆撃のタイミング、車椅子を使っていたことが挙げられます。
1話内に盛られるネタが多いので、これからも1コマ1コマ見逃せません！
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント