マイホームヒーローにて主人公の哲雄を支える、最高のお母さん。
それが鳥栖歌仙です。
半グレ組織が相手でも、家族のためならなんのその!
ここでは頼り甲斐のありすぎる歌仙について深掘りしてみました。
もちろんネタバレもありますので注意です!
鳥栖歌仙のプロフィール
鳥栖歌仙は哲雄を夫に持つ、鳥栖家を裏から支える肝っ玉母さんです。
その胆力はすさまじく、哲雄の犯してしまった殺人を自分から共謀を持ちかけて完全犯罪に加担します。
恭一という半グレを相手に怯むことなく、大量の下剤入りコーヒーを飲ませたり。
(その目的のためなら哲雄にも下剤を飲んでもらうという決断力!)
その正体は、カルト教団の宗教シンボルを務める天照を母に持つ二代目オガミメ。
幼い頃から多くの人をその身に憑依させてイタコをしてきたことから演技力もズバ抜けています。
しかし、いくら度胸があってもいざ自分が人の命を奪う…という場面では動けないという一面も。
そういったところから歌仙の人間味が感じられますね。
マイホームヒーロー歌仙と実家の過去
力を合わせて完全犯罪を成し遂げる哲雄と歌仙。
2人の精神的な強さは常人のそれではありません。
その強さの秘密は壮絶な過去にあり、実家も普通ではないことから納得できるものです。
哲雄と歌仙の出会い
過去に実家が開催しているカルト宗教の元で育ったことから話は始まります。
日本にいながらにして、文明から隔絶された鳥栖郷一郎の村。
そこで育った娘・歌仙は母の後を継いで次期オガミメになるための修行に明け暮れていました。
ある時、村を抜け出した歌仙は偶然ガソリンスタンドでアルバイトをしていた哲雄と巡り合います。
車を動かすためにはガソリンが必要、通貨もない、村の外にいる人は悪い人ばかり…。
といった風に、歌仙は村の大人たちに都合の良い洗脳教育を受けて育ったために一般常識すらも知らない状態でした。
哲雄と知り合い、外の文化について聞いた歌仙は村の教育が間違っていることを確信します。
結局歌仙は村へと連れ戻されてしまいました。
大学へ入学を果たし、演劇サークルに入った哲雄の後を追いかけるかたちで歌仙も同じ大学へ。
歌仙の入学に驚く哲雄。
歌仙は大学生活を終えたら、その後は村の方針に従うという条件で村から抜けたのでした。
哲雄と歌仙の結婚
哲雄と共に村へと乗り込み、父・郷一郎と母・天照に結婚の許可をもらうとする歌仙。
当然ながら許してもらえません。
村に軟禁されてしまった歌仙と哲雄。
逃げ出して落ち合った2人は村人を味方につけて結婚を認めさせる芝居を打つことを決めます。
歌仙はオガミメとしてイタコの修行をしてきました。
村人が亡くした家族を憑依させた設定で迫真の演技を披露して群衆を味方につけることに成功します。
いくら絶大な権力を持つカルト教団の教祖という地位も、あくまで信者がいてこそ。
郷一郎は2人の結婚を認め、2人に村の外で生活する許可を与えるのでした。
結婚の条件
歌仙との結婚を認めさせることができた哲雄でしたが、それは条件付きというもの。
その条件とは、
- 哲雄と歌仙は将来村に住むこと
- 哲雄が社会的に悪い立場になった時には離婚すること
- 子供が生まれた場合、成人するまでに村へと戻すこと
というような一方的に他人の人生に介入し、子供を人質に取るようなものでした。
それでも哲雄に選択肢はなく、条件を飲むことで哲雄と歌仙は結婚することになりました。
オガミメとは?
オガミメとは、マイホームヒーローに登場するカルト宗教における象徴です。
カンタンの言うならば、イタコのようなことをする役割を担っています。
亡くなった人間の魂を自分の体に乗り移らせるという奇跡を起こす存在。
それだけでなく、厳しい修行にも耐えることでカルト宗教に属する人々に神的な存在として祭り上げられるのです。
間違えやすいですが、オメガミではなくオガミメです。
漢字で表現するなら、「拝み目」といったところでしょうか。
歌仙の実家のカルト宗教モデルは統一教会?
イタコのようなことをしているというところから、「幸福の科学」の故・大川隆法氏のようなイメージですよね。
さて、それは歌仙の実家が開催しているカルト教団のモデルは幸福の科学なのでしょうか?
それとも2022年から話題になりだした統一教会でしょうか?
どうやらモデルとなっているのは幸福会ヤマギシ会という団体のようです。
Wikipediaによると、ヤマギシ会は宗教法人ではなく農事組合法人となっているようです。
幸福会ヤマギシ会は自らの活動目的を「すべての人が幸福である社会」、「全人幸福社会の実顕」とし、そのための行動原理として「無所有・共用・共活」を内容とする理念ヤマギシズムを掲げる。
確かに「無所有・共用・共活」という部分はマイホームヒーローのカルト教団と同じですよね。
マイホームヒーローでは信者の財産を取り上げるためのお題目として決められていました。
ちなみにヤマギシ会の内情については明かされていないようなので不明です。
ですのであくまでもモデルという形なのかもしれません。
ちなみに統一教会がモデルではないのか?という疑問ですが、どうやら違う感じです。
統一教会のWikipediaでは無所有や共用というような文言は見られませんでした。
やっぱり統一教会と言えば、壺を売りつけるような霊感商法などや矛盾の正当化が特に有名ですので。
歌仙の父・郷一郎と母・天照の過去をネタバレ
郷一郎の過去
歌仙の父である鳥栖郷一郎。
郷一郎は5代続く呉服屋「和服の鳥栖」の当主です。
郷一郎にはすでに聡子という婚約者がおり娘もいました。
ある時、郷一郎は天照という女と出会います。
天照の神がかり的な力に心酔する郷一郎は、聡子との結婚をとりやめて天照との結婚を決めてしまいます。
商才はなくても人を惹きつけるカリスマ性があった郷一郎。
生まれながらにカリスマを持つ郷一郎は、天照と結婚して宗教団体を作って自分だけの王国を建てるのでした。
天照の過去
カルト宗教の象徴である鳥栖天照。
その過去については本編では詳しく描かれていません。
しかし、その美しい容姿に神と対話できるとされたことで人々からの支持を集めていたようです。
そんな天照は郷一郎に見初められて結婚し、教団のシンボルとなるのでした。
郷一郎と同様、天照もまたカリスマ性のあった人物であることは容易に想像できます。
半グレとの抗争(窪事件)の後に村はどうなった?
第二部で窪が起こした大量殺戮。
その事件は通称「窪事件」と呼ばれ日本中の注目を集めました。
第三部にて、事件の後の村へと零花・恭一コンビが訪れます。
窪事件の前に小学校を取り仕切っていた老婆・鳥栖キエをリーダーに、生き残った人たちは細々と暮らしていました。
皆川ヲハと東明砂が連続殺人をしているという情報は村にも伝わっており、2人の凶行を止めるよう零花に願い出るのでした。
村自体は第二部のクライマックスで求心力のある人の多くを失いました。
この先、村を舞台に物語が展開していく可能性は薄いかもしれませんね。
まとめ
世間一般とはまるで縁のない世界で育った歌仙。
そこは闇の深いカルト宗教の世界であり、歌仙は後継ぎとしてイタコの修行をさせられていました。
その歌仙と結婚することになった哲雄は村と切れない因縁ができることに。
カルト宗教の村は統一教会とは違う怖さを持っており、モデルは幸福会ヤマギシ会と思われます。
歌仙の両親は完全にイカれてますが、行動力や演技力などをしっかり受け継いでいることがわかります。
窪事件の後、生き残った村民たちはこのまま静かに暮らしたい様子が描かれました。
闇の深い世界だったからこそ、物語にも深い味わいを見せるものだというのがわかりますね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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