わたしの幸せな結婚(小説版)4巻2章のネタバレあらすじに感想も

こちらの記事では、わたしの幸せな結婚4巻第2章のネタバレを紹介しております。

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目次

わたしの幸せな結婚4巻第2章のネタバレを紹介!

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第2章:初めての友人

若かりし日々

その日、美世は久しぶりにを見ていました。

「こら直くん。また喧嘩ですって?」

夢の中で、美世に聞き覚えのある声が響きます。

母親の澄美の声でした。

その声は確かに澄美であるものの、まだ明るくはつらつとしています。

おそらく澄美の若い頃を夢に見ているのだと美世は思いました。

美世が視線を巡らせると、木の陰に若い男性の姿が確認できます。

「正当防衛だよ。」

男性は笑いながらそう言いました。

「嘘!相手は入院しているのよ。あなたはケガひとつないじゃない。」

そう言って頬を膨らませているのはやはり若い頃の澄美。

美しい黒髪の生き生きとした気力みなぎる、少女時代の澄美です。

「澄美ちゃんには敵わないな。ははは。」

そう笑顔で誤魔化す若い男性の顔にも、美世は見覚えがありました。

つい最近、 恐ろしい思いをさせられたあの男性…”甘水直”です。

しかし、夢の中にいる男性は、今より少しだけ…優しい顔をしていました。

澄美を見上げる甘水の瞳は、どこか穏やかで愛おしそうに細められていたからです。

暴力はダメだの次から気を付けるだの、澄美と甘水は言い合いを続けました。

そしてついに匙を投げたのか、澄美は仕方ないわねと笑い出します。

そんな澄美たちの間には和やかな空気が流れていて、甘水が澄美を想い、澄美も彼を想っているのが伝わってきました。

”恋人同士だったの?”

美世は幸せな日常を過ごす澄美と甘水の様子を見て、そう思います。

しかし、答えは誰も教えてくれません…。

”もし本当に甘水が実の父親だったら…。”

美世は嫌な可能性ばかり考えてしまいます。

甘水の罪を娘として償うのか、あるいは澄美に代わり斎森家に謝罪するのか、美世はどうしたらよいのか分かりません。

やるせない思いが美世の心を締め付けます。

「安心して。澄ちゃん。ぼくが君と君の大切なものをずっと守るよ。そばにいてくれるなら。」

そんな優しい甘水の声音を最後に、美世の夢は途切れるのでした。

珈琲

会議の翌日。

美世は今日から一日を対異特務小隊の屯所にて過ごすことになりました。

しかし、清霞の執務室で、護衛の薫子と向かい合って座っているだけで、何もすることがない美世。

いたたまれない気持ちで気まずく落ち着きません。

同室では清霞が真剣に書類と向き合って仕事をしているのだから、余計です。

何かできることがあればと思いますが、美世は部外者

しかも護衛の対象

できることなどありそうにもなく、勝手に動けば迷惑さえかかるのです。

「お茶、淹れてきますね。」

薫子がそう言って席を立ちました。

それぐらいわたしが…と思う美世でしたが、場所も何もわからないため動くことができません。

”役立たずの自分が情けないわ。”

美世は頭を悩ませました。

美世が悶々としているうちに薫子は盆を持って素早く戻ってきます。

そして真っ先に清霞の元へと向かい、カップを机に置きました。

「お待たせしました。隊長は珈琲がお好きでしたよね。」

すると清霞が口元を綻ばせてお礼を言います。

「ありがとう。よく覚えていたな。」

その清霞の表情を見て、驚く美世。

”仕事中にそんな表情をするのね…。”

薫子は嬉しそうな表情になりました。

「隊長のことでしたら、何でも覚えていますよ。」

薫子はいたずらっぽく笑います。

清霞と薫子の仲のよさそうなやり取りに美世の心はもやもやしました。

美世は清霞と知り合ってから1年も経っておらず、仕事の時のことなど全くわかりません。

しかも珈琲を好んで飲むことすら知らなかったのです。

一緒に働いていた薫子とのを感じて美世は少し暗い気持ちになります。

「美世さん。どうぞ。」

そんな美世に薫子は友好的に笑みを浮かべて湯呑を手渡しました。

「ありがとうございます。」

空気を悪くするわけにはいかないと、美世は笑みを作ってお礼の言葉を薫子に伝えます。

清霞は美世を想って薫子を護衛に付けた…そのことは美世も良く分かっていました。

”不満を抱くことは何もないわ!”

自分に言い聞かせる美世。

そして、何か自分にできることをやろうと決意するのでした。

仕事をください

美世は気合いを入れるとお茶をぐっと飲み干します。

そして清霞に尋ねました。

「あ、あの、旦那さま。わたしにお仕事をくださいませんか。」

清霞はぎょっとして書類を見ていた顔を上げます。

美世はそんな清霞の眼をジッと見つめました。

すると清霞はふうとため息をつくとだめだと断ります。

「危険だ。」

清霞がはっきりと断ったため、美世はぐうの音もでません。

しかし、諦めきれない美世。

「だめですか?」

もう一度問いました。

「お前は働きたがりだな。いつも頑張りすぎている。今くらいゆっくりすればよいものを…。」

ゆっくり休むのは今まで美世の人生に存在しなかった概念で、美世には至難の業

そして何よりも血族として負うべき責任が自分にもあると、美世は考えていたのです。

「でもわたしも何かしたいのです…。わたしも薄刃の血を引く人間なのですから。」

祖父の義浪、そして新には家族として認めてもらった美世。

ゆえに薄刃に連なる甘水に対して知らないふりなどできません。

「いいじゃないですか。美世さんは私がお守りしますので。」

すると食い下がる美世に薫子が助け舟を出します。

しかし清霞は薫子に向かって言いました。

「陣之内。軽く考えすぎだ。相手は甘水直だ。どんなに腕が立とうと奴には関係ない。」

薫子は負けずに言い返します。

「軽く考えてなどいません。ただ護衛対象にひたすら我慢を強いるのは”守る”と言えるのでしょうか。」

そこに美世も再度清霞に願い出ました。

「ご迷惑はおかけしません。陣之内さんの言うことはちゃんと聞きます。屯所からもでません。」

清霞は呆れたようにため息を吐きます。

「仕方がないな。美世。任せられるのは本当に雑用だけだぞ。いいのか?」

美世は構いませんとはっきり返事をしました。

美世が見ても、清霞は明らかに困った様子

”本当に迷惑なのだわ…。”

そう考えると膨らんだ気持ちがみるみるとしぼんでいく気がしました。

甘い婚約者

しかし、それを見抜いたのか、清霞が美世に声をかけます。

「心配するな。婚約者のわがままを聞くくらいの甲斐性は持ち合わせている。」

美世に微笑みかけると、清霞はそう囁きました。

美世は清霞のその言葉と表情に、ぼっと顔から火が出そうに…。

わがままと言われたのが恥ずかしいのと、そしてその表情が心底自分を愛おしそうに見ているのがわかったからです。

”旦那さまが甘い…。”

美世は眩暈がしそうで目を逸らします。

そして自分の言い分を聞き届けてくれたことへのお礼をなんとか伝えるのでした。

清霞は満足そうに頷きます。

「仕事をする前に、とりあえず今日はこの建物の中を見学してきてはどうだ?」

清霞のその提案に、今度は薫子が頷きます。

「では私が護衛がてら案内しますね。」

こうして美世は今日、薫子とともに屯所内を見て回ることになったのでした。

「何かあったらすぐに呼ぶのだぞ。」

「屯所の敷地内からは絶対出るな。油断しないように。」

「隊員のことは挨拶するだけでいい。」

「不行き届きな言動をする輩がいたらすぐに逃げて…。」

…執務室を出る際、美世は清霞に散々注意を受けたことは言うまでもありません…。

それこそ薫子がうんざりして口を挟むぐらいでした。

「くれぐれも気を付けて行ってこい…。」

大きな掌が美世の頭を優しくなでます。

子ども扱いだと思いつつも、やはり赤面してしまう美世なのでした。

苦悩

美世が執務室を出ると、清霞は軽く息を吐きました。

”私はいったいどうしたいのだろう。”

美世のことを想う清霞。

もともと美世には愛おしさを抱いていた清霞。

ゆえに当然「美世を生涯大切にする」と決めていました。

しかしそれは最初から『愛』だったわけではなく…。

清正に言われて初めて、自分の想いが『愛』に変わっていたことを自覚したのでした。

それに伴って、今ではもっとたくさんのことを求めてしまっている清霞。

同じだけの心を返してほしいとは願わないけれど、ただ傷つけたくなかったのです。

泣かせないように大事にしたいし、危険に巻き込みたくない

いつでも目の届く範囲にいて離れずにいて欲しいと清霞は願うのです。

最初の頃から見違えるほど成長し、今では立派な淑女の振る舞いができる美世。

…なのに、清霞にはただ自分のそばで、そのままの美世でいて欲しい自分がいるのです。

”とんだ危険思想だな。自分が楽をしたいだけのあさましい欲望だ。”

急に羞恥心が湧いてきて空を仰ぐ清霞。

それでも甘水に怯えながらも必死に隠して気丈に振る舞う美世を見るたび、どうしたら守れるのかと考えてしまいます。

”春までに必ず甘水を捕まえる…!”

それが今の清霞にできることなのでした。

そして清霞は手元の資料に目を落とします。

甘水が美世の父親か否かの調査結果でした。

そこには、美世の父親は、おそらく斎森真一である…と思われる結果が記されています。

その結果に一応安堵する清霞。

しかし絶対…ではありません。

甘水が実父であれば、美世に親としての権利で迫ることが出来てしまいます。

たとえ美世が実の娘でなくとも、甘水が美世を『娘』と呼んだ事実は彼が美世を欲していることを証明するものでした。

実父であってもなくても、もう美世を巻き込まずにいるのは不可能なのです。

”どうしたら美世を危険にさらさずに済むか…。”

清霞はそう考えるも、出口は見つかりませんでした。

友人

一方の美世と薫子、執務室を出て廊下を歩いていました。

「隊長は婚約者相手にはあんな風になるんですね。普段は自分にも他人にも厳しい方ですから。」

薫子が笑いながら言います。

それを聞いて、美世はつい気になったことを尋ねてしまいました。

「陣之内さんにもですか?」

すると薫子はあっけらかんと笑い飛ばします。

「私はあんなふうに甘やかされたことなどありませんよ。本当に驚きました。」

そしていたずらっぽく笑って続けました。

「あんな締まりのない顔、初めて見ましたし、おまけに注意もしつこくて。この数年で何があったのかと…。」

それから薫子はふと穏やかな表情になります。

「でも隊長が厳しくて、優しい人だというのは良く知っています。」

美世はその表情に胸が痛くなりました。

”旦那さまの優しさにか気が付いているのだわ…。”

そこで会話が途切れてしまい、しばらく黙って歩くことに…。

すると突然薫子が声を出しました。

「あ、そうだ。私美世さんに言いたいことがあって。私たち年が近いんですよ。私は20歳です。」

美世はその1つ年下の19歳。

確かに近い年頃の女性同士でした。

「私たち、共通点が多いと思います。未婚で異能者で…しかも美人。」

そうおどけて言う薫子。

美世も自然と笑みがこぼれました。

「それで、ええと。私たち、いい友だちになれると思うのですが。美世さん。友だちになってくれませんか?」

薫子は笑顔で手を差し出します。

友人がいたことのない美世は、どうしたらいいのか分からず一瞬躊躇しました。

でもそれはほんの少しの間だけ…美世はおずおずと手を差し出して薫子の手を握っていました。

「わたしでよければ、あの、お願いします。」

美世の言葉に心から嬉しそうにする薫子。

「よろしくお願いします。敬語もなしで。美世さんも普通に接してください。あと、私のことは薫子と呼んでくださいね。」

両手を握られ、満面の笑みを浮かべた薫子の美貌に迫られた美世。

圧倒されながら頷くのでした。

「本当に?ありがとう。美世さん、優しい。」

でも下の名前で呼ぶのは…と不安そうな顔をする美世。

すると薫子は自分の名字が好きではないからと再度下の名前で呼ぶよう願います。

「陣之内っていう名字で呼ばれるの、厳つくて仰々しいから好きではなくて。」

そこまで言われては…と美世は薫子の依頼を受け入れるのでした。

給湯室

さて、美世と薫子の最初の目的地は「給湯室」です。

部屋の前に来ると、薫子はそっとドアを開けました。

しかし半分開けると薫子の手は固まります。

美世がドアの隙間からそっと中を覗くと…明かりのない薄暗い室内が、酷い有様になっているのが目に入りました。

”バン!”

薫子が急いでドアを閉めます。

「給湯室は今、使えないんだったわ。」

棒読みでそのセリフを吐く薫子。

ついさっき珈琲とお茶を淹れてくれたのに、使えないはずが…ない。

不思議そうにじっと見つめる美世に、薫子は観念します。

「見ちゃった?なんていうか…男所帯だから行き届かないのよね。掃除なんて4.5年はしてないんじゃないかな…。」

思わず口元に手を当てて驚く美世。

想像以上の恐ろしさ…です。

「じゃあ次に行こう。」

慌てて薫子は別の場所へと美世を案内するのでした。

女性軍人

その後は事務室、資料室、中庭などを次々と見て回る美世と薫子。

そして清潔感のあるきれいな食堂にも足を運びました。

その厨房には元軍人の男性が料理人として勤めているそうで。

薫子曰く「職人気質の気難しい人」

しかし、その彼のおかげで食堂も厨房もきれいに保たれているとのこと。

「ここの料理はとてもおいしいの。」

薫子はうっとりした目で語りました。

それを聞いた美世はハッとします。

”旦那さまは本当はここのお料理の方がいいのかしら…。やっぱり出来立ての方がおいしいわ。”

美世は今度清霞に確認しなければと思いました。

そんなことを考えていると、美世はなにやら視線を感じます。

そういえば行く先々で、隊員たちからどこか不躾な、様子を伺うような、目を向けられていることに気が付く美世。

物珍しさとは違うような…そんな視線でしたが、美世はあまり気にしないように努めました。

いろいろ見て回り、薫子が最後に案内するのは道場でした。

「道場は大好きなの。だから最後にとっておいたんだ。実は実家が道場で。」

小さい頃から入り浸っていたから一番落ち着く場所なのだと笑う薫子。

「そう言うとみんなやっぱりねって顔をするのよ。男らしいからって。」

おどけた表情の薫子でしたが、どこか寂しそうにも見えます。

話題を変えようと、美世は気になっていたことを聞いてみました。

「薫子さんのほかにも女性の軍人さんはいらっしゃるのですか?」

先ほど見学したこの屯所には更衣室もトイレも男性用しかなく、女性軍人に対応しているようには見えなかったのです。

薫子はその問いに頷きます。

「普通なら女性は軍人になれないの。ただ対異特務小隊に関しては特別。旧都には私の他にも女性軍人がいるよ。」

”特別”という言葉がスッと理解できなかった美世。

それを察して薫子が丁寧に教えてくれました。

「異能者はただでさえ少ないから。ある程度の戦闘能力が認められれば女性でも入れるの。」

それから下手な男性より強いし、と補足する薫子。

「ちなみに正規でないけど学生でも働けるよ。私も早くから助っ人していたの。でも女性の数は少ない。ここには私だけ。」

それを聞いてなるほどと納得する美世。

異能者はやはりかなり特殊な立場にあるのだと改めて実感するのでした。

異能者の敵

そんなことを話しながら歩いていると、いつの間にか、もう道場の中に入っていました。

10人ほどの隊員が木刀で打ち合いをしたり、組手で汗を流しています。

「来たのか。陣之内。」

道場に入ると、すぐに薫子に声をかける男性が現れました。

がっしりした体格の理知的な雰囲気がある顔立ちの男性…昨日の会議で発言していた百足山班長です。

「お疲れ様です。」

薫子が挨拶をしました。

二言、三言薫子と話を交わした後、百足山は美世を見て挨拶をします。

「隊長の婚約者殿ですね。ご挨拶が遅れました。」

美世も軽く会釈をしました。

そんな美世を百足山は静かな視線で射抜きます。

「ここへはどのような用で来られたのでしょう。」

威圧的な声に試されている様に感じる美世。

「はい、薫子さんに屯所内を案内していただいているところです。」

落ち着いてはっきりと答えました。

百足山はそうですか、とだけ言うと、木刀を薫子に向かって手渡します。

「久しぶりにどうだ?婚約者殿は俺が見ている。鍛錬しないと腕が鈍るぞ。」

薫子は護衛中だからとしばらく考えますが、最後には躊躇いながらも木刀を受け取りました。

「では一本だけ。」

軍服の上着を脱いで腕まくりをする薫子。

百足山の指示でまだ2年目の若い男性隊員との試合をすることになりました。

試合が始まると、若い男性隊員の方が積極的に打ち込んでいきます。

しかし薫子はその攻撃を涼しい顔で次々と受け流しました。

”すごい!”

美世が夢中で見ていると、他の隊員たちもいつの間にかその勝負に釘付けです。

「負けたら恥ずかしいぞ!」

そんな声も上がっていました。

すると急に美世に向かって百足山が尋ねます

「どちらが勝つと?」

少し驚いた美世でしたが、少し考えて薫子の名前を挙げました。

百足山は頷きます。

「そうでしょう。実力は陣之内が何枚も上手です。女でなければとんとん拍子に出世できたはずです。」

その言葉に美世の心はざわつきました。

百足山は暗に「女はいくら実力があってもムダ」と美世に伝えているのです。

「あなたにも無関係な話ではありません。」

百足山は美世を見下ろすと話を続けました。

「屯所内をうろうろされると迷惑だ…と考える隊員も少なからずいるという意味です。」

誇りを持ってこの職に就いている者にとって、美世の存在は邪魔だとする隊員の気持ちは分かると言う百足山。

「おまけにあなたは薄刃の血縁。異能者の敵の。そんな人間がうろちょろして気分のいい異能者はいない。」

美世は血の気が引きました。

”敵”という言葉がずしんと心にのしかかります。

薄刃がそのように表現されるのは美世にとって初めてでしたが、確かにそう考えられても不思議ではないのです。

そのように、負の感情を抱かれ敵視されても仕方がないことに美世は初めて気が付くのでした。

「自分は別に物事を決めつけるつもりはありません。しかしそう考える者はここにいるということを覚えていてください。」

百足山にしっかりを釘を刺された美世。

ようやく先ほどから感じていた視線の正体を思い知ったのでした。

”わたしが薄刃だからなのだわ。”

そして今、仕事をして役に立ちたいと思うことは、彼らにとって余計な行動に違いないと美世は考えます。

”やっぱりわがままだったかしら。”

美世が小さく息を吐いたその時…薫子の試合を見ていた隊員たちがどっと沸き上がりました。

薫子の勝利のようです。

負けた隊員は憎々し気に薫子を睨みましたが、薫子は気にも留めません。

すると真っ赤な顔をしてどたどたと道場を出ていくのでした。

見ていた隊員たちも不機嫌そうに薫子に悪態をついています。

嫌な雰囲気でしたが、それを薫子が気にしていない姿に美世は救われました。

百足山も薫子の実力は認めているようで、腕が落ちていないと薫子と笑い合っています。

その姿を見て歯がゆい思いを抱く美世。

戦う力もなく、異能も上手く使いこなせない。

百足山の言う通り、何もできない上に甘水に狙われているという…厄介者

皆の面倒事を増やすだけの邪魔者だと美世は自分を思うのです。

そして薫子のように清霞に頼りにされるのが、羨ましくてたまらない美世。

美世はそのことを突き付けられたような気がして落ち込むのでした。

信頼感

夕方、美世と清霞が家に帰りつくと、ゆり江が残っていました。

「おかえりなさいませ。」

微笑んで出迎えてくれるゆり江にホッとする美世。

夕食の準備を手伝おうと、美世はゆり江と一緒に台所に向かいました。

「お疲れではないですか?休んでいてください。」

ゆり江はそう心配そうに美世に尋ねます。

薫子が現れてから、常に心のどこかにおもりが載っているような気がしていた美世。

さらに今日は百足山の言葉にも現実を思い知らされて、疲れて見えるぐらいに落ち込んでいました。

美世が知らず知らずため息を漏らしたのに気が付いたゆり江は、優しく美世に声をかけます。

「美世さま。その椅子におかけになってください。」

ゆり江が有無を言わさない様子だったので、大人しく従う美世。

するとゆり江は何かを温めると、美世にそれが入った椀を手渡しました。

「ありがとうございます。」

美世が中身を見ると、そこには甘い香りのする暖かいとろりとした白い液体甘酒がなみなみと入っていました。

「寒くなりましたね。ちょうど今日買ったんですよ。」

椀の温もりが美世の指先から伝わり、じんと身体を温めていきます。

「ごめんなさい。お手伝いをするつもりだったのに。」

申し訳ない顔をする美世にゆり江は微笑みました。

「いいのですよ。冷めないうちに召し上がってくださいな。」

美世はゆり江の笑顔にホッとして、それから甘酒の椀に口を付けました。

熱々でとろけるほど甘い甘酒…。

美世は心のおもりが溶かされていくような気持ちになりました。

ゆり江の温かさに美世は涙が出そうになります。

「ふふふ。買っておいて良かった。正解でしたね。」

ゆっくりとその甘酒を飲み干すと、美世の心は少し軽くなっていました。

「ゆり江。帰るなら送っていく。」

そこにちょうど着替えの終わった清霞が入ってきます。

あら、とすっかりと暗くなった外を見て、ゆり江は急いで帰り仕度を始めました。

「美世。一緒に行くぞ。お前は狙われているのだから。」

美世は首をかしげます。

狙われているのを忘れている訳ではないけれど、ほんの少しの間というのに。

しかし清霞は厳しい口調でだめだと言います。

清霞は心配して守ろうとしているのだから、逆らうべきでないと美世は分かっていました。

ただ、昼間感じた清霞の薫子への信頼感と比べてしまう美世は、何とも言えない気持ちになってしまいます。

「わかりました。一緒に行きます。」

清霞と薫子のことが気になって仕方がない美世。

そんな自分の感情に、美世は戸惑うのでした。

手と手

ゆり江を無事に送り届けた二人。

真っ暗な道を歩いて家まで帰ります。

会話もなく変な雰囲気が流れてしまっていました。

別邸から戻って、気恥ずかしさやら薫子のことが気になるやらで以前のように清霞と接することができない美世。

それでも思い切って清霞に気になっていたことを何気なく尋ねてみました。

「あの、旦那さま。わたし、お弁当を作らないほうが、良いでしょうか?」

それを聞いた清霞。

その表情はいまだかつて見たことがないほど、驚愕と動揺と悲嘆に染まっています。

美世にとっても予想外の反応でした。

「なぜそう聞く?」

美世は冷や汗をかきながら必死に答えました。

「あ、の、薫子さんから食堂のお食事がとても美味しいと聞きまして。もしかしたら旦那さまも…。」

美世が言い終えないうちに清霞がはっきりと言います。

「ありえない。私はお前の弁当が食べたくて食べている。できれば今後も作って欲しい。」

その声は切実そうに聞こえました。

美世はその言葉に自然と頬が上がってしまいます。

清霞が必要としてくれていることが分かり、天にも昇る気持ちでした。

”旦那さま…。喜んでくださっていたのだわ。”

美世は弾んだ声で返事をしました。

「はい。お弁当、これからも作らせてください!」

すると清霞は口元を綻ばせます。

そして美世に手を出すように言いました。

「?」

美世が言われた通りに手を出すと、清霞がその手をそっと握ります。

そしてそのままゆっくりと引っ張りました。

「暗いから。こうして帰ろう。こちらのほうが安全だ。」

手を繋いだ二人。

美世はその状況を理解すると一気に身体の熱が上がりました。

ゆっくりと歩きながら清霞が小さく囁きます。

「私を嫌わないで、欲しい。」

その声は美世には届きません。

しかし二人は先ほどとは違い、心地よい静寂に包まれて歩くのでした。

第2章の感想:激甘久堂さまにこちらがメロメロ…美世ったら羨ましい…そして男って!

今回もいろんな出来事が詰め込まれた第2章。

でも、なんか、最後の清霞さまの行動に全て持っていかれたお話でしたね…。

す、て、き!

ハグとキスを済ませ、今回は手繋ぎです。

あれ、良く考えたら順番がおかしい?

いや、いいんです。

それが清霞スタイル(笑)!

私も一緒に幸せな雰囲気に包まれちゃいました。

ただ、今回のお話。

やはりいいことばかりではないんですよね。

男たちの嫉妬たるや醜いし、差別意識やら決めつけやら、心の狭さ全開なシーンもありました。

ひどすぎる。

「私は偏見を持たない、実力主義です」みたいな顔をしている百足山(呼び捨てー!)!

一番差別意識高くなーい?とイライラしてしまいました。

あんな言われ方をしても、怒らず冷静な美世が素晴らしいです。

そしてゆり江さん。

相変わらずの優しさで美世を包んでくれて本当にありがとうございます!

そんな女性に私もなりたいです…。

さあ、そんな感じで話はそんなに進まなかった第2章。

おそらく父ではないけど、やっぱり厄介な甘水との件も、次のお話で少しは進展しますかね?

楽しみに第3章、読ませていただこうと思います!

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