わたしの幸せな結婚(小説版)2巻2章のネタバレあらすじに感想も

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目次

わたしの幸せな結婚2巻2章のネタバレを紹介!

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1巻序章1章2章3章4章5章終章
2巻序章1章2章3章4章5章終章
3巻序章1章2章3章4章5章6章終章
4巻序章1章2章3章4章5章6章終章
5巻序章1章2章3章4章終章

2章:栗色の髪の彼

勉強と睡眠

葉月は1日おきにやって来て、なかなか厳しい指導をしていました。

まずは所作から改善を目指す美世。

とにかく暗い印象を持たれないように、自信のあるようなふるまいをすることが大事です。

これがずっとうつむいて生活してきた美世には大変なことでした。

姿見を部屋に運び込んで、常に自分の姿勢を確認したりと必死に頑張ります。

他には、笑顔の練習をしたり。

また、ある時にはテーブルマナーを覚えたり。

その他、外国語の簡単な挨拶、自己紹介の仕方や会話の決まりごと…。

これらのことを一度に覚えるのは、本当に大変です。

美世はそれら葉月から教えてもらったことを、ちゃんとメモしていきました。

それを合間合間に見直して何度も頭の中で再現します。

日中は日々の家事をこなしながら、自主学習と葉月との厳しい勉強。

そして予習復習は夜に。

美世の睡眠時間はますます削られていくのでした。

実習

「美世ちゃん?」

葉月の声で美世は我に返ります。

八月初旬のこの日、美世は葉月とゆり江と3人で街に向かっていました。

今日は美世の勉強が実際に使えるか試すための実習なのです。

「大丈夫?顔色が悪いような?」

街に向かう自動車の中で、葉月はぼんやりしている美世を心配しました。

しかし、美世は大丈夫と返答します。

実は美世が勉強に精を出せば出すほど、なぜか悪夢もひどくなる一方で。

そのため、美世はすっかり体力をなくしていて、本当は外に出るのは大変でした。

「お前が今更学んでも無駄だ!」

「張りぼての淑女のくせに!」

そんなひどい悪夢が美世の身体にも心にも大きなダメージを与えます。

”でも勉強はムダなんかじゃない。わたしにだって、できるはず!”

美世は悪夢の中で自分を否定されるたび、そう思って、より一層勉強に打ち込みます。

結果として、それがさらに体力を失う結果になっているのでした。

「根を詰めるのはよくないわ。焦らないで。あなたはちゃんと成長しているわ。」

葉月は美世を心配してそう優しい言葉をかけます。

「ゆり江も心配です。美世さま。最近は食事の量も減って、身体に悪うございますよ。」

ゆり江も美世のことが心配でたまらない様子。

「ごめんなさい。」

葉月にもゆり江にもに心配されて、美世はうなだれてしまいます。

体調が悪く、こんなに悪夢に悩まされるのは異常だと、美世もちゃんと自覚していました。

しかし、必死にならなければならないと思うあまり、休むことが出来なかったのです。

そんなやり取りをしていると、自動車が街に到着しました。

限界

街はうだるような暑さでした。

むわとした熱気がまとわりつきます。

「今日は短時間で帰りましょう!」

葉月がそう言いました。

もちろん美世の体調を気遣っての発言です。

美世はせっかくの機会を無駄にしたくないと思い、平気だと言いましたが、葉月はそれを許しません。

「そんな顔色で何言ってるの?今日は帰ったらゆっくり休むこと!」

そう強く念押しされてしまいました。

それでも短い時間を有効活用しようと、さっそく3人は街を歩き始めます。

歩く…と言っても適当にぶらぶらしている訳ではありません。

美世は綺麗な姿勢を保つため、一歩一歩神経を集中させます。

たまに店に入り、迷惑にならない程度に店員と話をして笑顔と会話の練習

そんな風に日ごろの勉強の成果を試すために歩いているのでした。

「かなりいいわ。上出来よ。」

休憩がてらどこかのお店に入ろうとしたその道中で、葉月はそう美世を評価します。

美世はその評価にほっと安堵しました。

「ありがとうございます。」

しかし、そんな美世に、葉月は心配そうに言います。

「でも、相当無理をしたのでしょう?身体を壊しては元も子もないのよ。焦りは禁物。」

そんな優しい葉月に何か言葉を返そうと思う美世。

しかし、暑さのせいか、いつにも増して言葉が出ません。

「やってもやっても…自身がなく…て?」

美世が思っていることを必死に口に出した時でした。

ふ、と目の前が暗くなります。

「美世ちゃん?」

美世の異変に葉月も気が付きます。

”立っていられない…。”

しかし、葉月が気付いた時には、美世はもう倒れかかっていました。

倒れると覚悟して目を瞑った美世。

しかし、その身体は固い何かにぶつかって支えられていました。

「おっと。」

背後からは男性の声

そこで美世は、倒れそうになった自分を誰かが支えてくれたことに気が付きます。

「も、申し訳ありません!」

慌ててその人物から離れ、顔も見ないままに頭を下げて謝罪する美世。

「顔を上げてください。」

その人物は焦ったような声でそう美世に声をかけました。

おそるおそる顔を上げる美世。

そこには若い男性が立っていたのでした。

親切な男性

すらりとしたスタイルに栗色の髪

白シャツにネクタイ、ベストの装い、そして人の好さそうなその男性。

困ったような笑みを浮かべて美世に話しかけました。

「大丈夫ですよ。怪我がなくて良かったです。」

美世は再び頭を下げます。

葉月も美世の隣に来て、美しい所作で一礼しました。

「彼女を助けてくださりありがとうございました。」

葉月の迫力のある美しい謝辞にも、全く動じることのない男性。

「怪我をしてはいけませんから注意してくださいね。それでは俺はもう行きますね。」

親切な男性は軽く会釈をして去っていきました。

その後姿を見送る美世。

その横で葉月が呟きます。

「何者かしら?どこかの御曹司?」

葉月は男性の服や立ち居振る舞いからそう推察していました。

「そんなことより、美世ちゃん大丈夫?」

そう言って急に”上品葉月”から”無邪気葉月”に切り替わる葉月。

美世の身体を心配し、連れ出した自分を責め出しました。

「ただの不注意です!」

葉月との勉強時間が惜しい美世。

ここで休ませられては困る…と毅然とした態度でそう言いました。

しかしそんなふたりの会話に割って入る冷静な声がありました。

「美世さま。葉月さま…。」

聞いたことのない感情を失ったような声…。

ゆり江です。

「おふたりにはお話したいことがございます…。」

…この後、美世と葉月はゆり江にしっかりと説教されたのでした。

連絡係

「初めまして。」

宮内省から派遣された一人の男性が清霞に挨拶をします。

その男性は鶴木新(つるき・あらた)

年齢は24歳で、貿易会社”鶴木貿易”御曹司です。

優れた容姿に人のよさそうな笑み。

癖のある栗色の髪と質の良いスーツを着こなす彼。

清霞も”悪くない”という印象を抱きます。

「久堂清霞だ。この隊の隊長を任されている。」

清霞もそう挨拶をしました。

「女性を寄せ付けず、凍土のように冷たい、などの噂で有名ですので存じております。」

新はそう幾分礼を失した言葉を清霞に返します。

しかしその真意は表情からは読み取れません。

「聞きたいのはオクツキの件だ。」

清霞は新の挑発のようにも思える新の発言には構うことなく、すぐに本題をぶつけました。

すると新はそうでしたねと軽く謝罪して、すぐにオクツキの件を話し出します。

「二週間程前、封が解かれ、宮内省では霊の回収と犯人の特定を急いでおります。回収は七割程。犯人もいまだ不明。」

そう清霞に報告する新。

「なぜ宮内省は急に事情を話す気になったのだ?」

清霞はおかしいと思っていた点を新たに問います。

「回収する手が足りないからですよ。」

新は淡々と話します。

”霊の数は内密に処理できない程膨大な量だと分かっていたはずなのに、遅すぎる…。”

悠長に振る舞った宮内省を不審に思いつつ、清霞は新の答えに一応の納得を示しました。

そして、もう一つの疑問を新にぶつけます。

「失礼だが、君はどういう経緯でここに?」

新は宮内省の職員でもなく、軍の関係者でも、もちろん異能者であるとも聞いていない清霞。

身元は一応分かっているものの、それだけで新を信用することはできないのです。

新はその問いに苦笑します。

「当然気になるだろうと思っていました。私は所謂交渉人です。皆の言いにくいことを代弁する役なのですよ。」

清霞はさらに問いかけます。

「それにしてはオクツキや異能者に詳しいのだな?」

新はにこりとわらって”事情に精通していると思わせる…それが交渉術”と答えるのでした。

新は清霞のことも良く調べているよう。

もちろん婚約したことも。

「このたびの件、正式に依頼があったので、我々も対処に加わる。回収方法に指定はあるのか?」

新の持つ情報量を理解した清霞は、これ以上の質問は止め、宮内省からの依頼を引き受けるのでした。

「回収には専用の術具を。攻撃的な霊は戦闘、滅却が許されています。」

そう言いながら、正式な命令書を机の上に並べる新。

「了解した。」

清霞はそれらの書類にざっと目を通して丁寧に受け取りました。

「これから私が連絡係として使われる予定です。よろしくお願いいたします。」

いくつかやり取りをした後、新はそう言って去っていきました。

たまに清霞に向けられた棘のある言葉に、少しの不可解さを残して…。

鶴木

執務室に戻った清霞を大量の書類が待ち受けていました。

オクツキの件で仕事が増え、さらに忙しくなっている清霞。

”さすがにきついな。”

そう思うほど、珍しく疲れた様子です。

毎晩悪夢にうなされる美世がかわいそうで、精神的に参っていることも影響していました。

なんとかしたいけれど対処法が分からず、おまけに美世も何も言ってこない…。

でも日に日に弱っていく美世が、今にも消えてしまいそうで焦りだけが募っていました。

清霞は、ふと机の上の書類の中から薄刃家関連の調査資料を手に取ります。

それは個人的に依頼した調査の途中経過資料でした。

美世のために薄刃家と接触しようと思う清霞。

とにかく彼らの居所を突き止めなければと、情報屋に調べさせたのです。

もちろん薄刃家で調べても何も出てきません。

なのでとりあえず、美世の母親”澄美”の名前を、女学校の卒業生から調べさせたのでした。

見ている資料には該当する女性の一覧が載っています。

しかし、ざっと20名以上いて、調査にはまだ時間がかかりそうな様子です。

いまだ澄美の特定すらできていない清霞は、重たい気持ちで資料を見つめていました。

すると、とある名前が目に飛び込んできます。

脳裏によぎったのは先ほど会った青年…。

”「鶴木」?まさか…!”

そして清霞はあることに気が付きます。

急いで中をパラパラとめくり、目的のページを見てやはりと思う清霞。

”これは偶然?それとも仕組まれた?”

この予感を確かめる必要がある、そう清霞は思うのでした。

後悔

美世が倒れそうになった日から数日。

相変わらずの蒸し暑い気候と悪夢で、美世はさらに体調を悪くしていました。

勉強の時間はゆり江から強制的に減らされてしまったものの、悪夢は美世の睡眠時間を奪っていく一方だったからです。

”だめだわ。これからお昼ご飯を作るのに。”

美世は朦朧とする意識をなんとか奮い立たせ、お昼を作り始めるのでした。

今日は暑い時にぴったりのさらりとしたお茶漬けです。

「おいしそう!ありがとう美世ちゃん。」

食卓に出されたそのお茶漬けを見て、葉月が嬉しそうにきらきらと目を輝かせています。

今日は葉月が家庭教師に来る日で、3人は一緒にお昼をとります。

「美世さまは本当にお料理が上手なのですよ。」

ゆり江が自慢げにそう葉月に話しました。

美世はゆり江の過剰なほめ言葉にいたたまれなくなった様子。

「すごいわ。私は料理ができないから。」

葉月はそう言います。

そして、3人で食卓を囲んで食べ始めるのでした。

「思った通りの美味だわ。」

一口食べて、葉月が嬉しそうに呟きます。

「私、料理は本当にダメで。このお茶漬けだってマネできないわ。」

そう言ってたくさんの失敗談を笑って話す葉月。

その意外さに美世は驚きます。

「家事ができるにこしたことはないわ。私は後悔してるの。」

そしてその後悔の理由を、葉月は教えてくれました。

離婚

「私が結婚したのは17歳の時よ。」

そう言って葉月は過去の体験談を語り出しました。

良家の娘として結婚は義務だった葉月。

学業の成績はすこぶる良く、習い事もなんでも出来、器量もけちのつけどころがない彼女。

誰もが結婚に失敗するとは夢にも思っていませんでした。

そんな葉月の結婚相手は、10以上歳の離れた軍に勤める男性。

政略結婚でしたが、優しくて誠実な彼で葉月も幸せでした。

夫婦仲も良く、順調だった結婚生活。

「私、あの人のことが好きだったもの。ケンカもしたことがなかったわ。」

しかし、葉月と、その夫と、そしてその家族と暮らした生活が徐々にほころび始め出します。

家事が得意じゃない葉月に対して、相手の家族が不満を持つようになったのです。

よくある嫁と姑の確執…。

細かくいろいろ言われた葉月はすっかりと凹んでしまいました。

結婚2年後に息子が誕生すると、しばらくは何も言われなかった葉月ですが、子の成長とともにまた細かく言われ始め…。

慣れない子育ての重圧も相まって、耐えられなくなってしまったのです。

毎晩訳もなく涙が出る生活、夫である男性は慰めてくれるものの状況は変わらないまま。

「ある日、夫が言ったの。」

葉月はそこまで淡々と語っていましたが、一旦言葉を切って少し笑いました。

「何て言ったと思う?『離婚する』よ!『しよう』じゃないの。『する』なのよ!」

それを聞いた葉月は腹が立ってしまい、大ゲンカになった末、気付いたら本当に離婚が成立していたとのこと。

葉月の話を聞いて驚く美世。

こんなに若々しい葉月がなんと一児の母と言うのも驚きですが、あっという間の離婚劇も衝撃でした。

家族

「実家に帰って頭が冷えたら後悔したわ。」

そう話す葉月。

「もっと頑張ればよかった。練習すればできるようになったかもしれないのに。」

美世は何も言えません…。

「だから私は美世ちゃんを尊敬しているの。ちゃんと自分の欠点を克服しようとしているもの。」

葉月は美世に優しく微笑みかけます。

「美世ちゃん。あなたはこれからどうしたい?どう生きたい?」

目の前の葉月はとても前向きで眩しく美しい。

至らないことだらけの自分にますます自信がなくなる美世…。

そして葉月の話を聞きながら、あることにも気が付いてしまったのです。

”わたしはそもそも家族がどういうものかわからないわ…。”

それは美世に大きく欠けているものでした。

理想の妻、良妻賢母、そんな言葉がピンと来なくて当たり前だったのです。

そもそも家族が、妻が、母が、それらが一体何かが美世には分からないのですから。

目の前が真っ暗になったような気持ちの美世。

しかし、なんとか葉月に笑みを返しながら答えました。

「わたしは、何も、考えたことがありませんでした。でもひとつだけ、ここに、旦那さまのそばにいたいのです。」

これだけ絶対に揺るがないこと。

美世はそう思って自分の黒い心を打ち消すようにはっきりと言いました。

「あの子は本当に幸せ者だわ。」

葉月は優しくそう言うと、勉強を再開しようと美世を誘うのでした。

隠心

その日の夜、お風呂からでた美世は、縁側に清霞が座っているのに気が付きました。

珍しく垂らしたままの長い髪で、遠くを見つめている様子。

”お疲れなのかしら?”

最近は夜勤が増え、家にいる時間も少なくなった清霞。

疲れ切った表情をすることもあります。

そんな清霞に美世は悪夢のことを相談しそびれていました。

”でも疲れている人にそんな相談などできない。”

美世はそう思って話をすることを先延ばしにしていたのです。

美世はふと思いついて台所に向かいました。

そして盆を持って、再び清霞のいる縁側へと戻ります。

「旦那さま。お隣よろしいですか?」

美世はそう清霞に声をかけました。

「ああ。」

そう言って美世を招き入れる清霞。

「それは?」

美世が持ってきた盆が何か尋ねました。

「お茶とお漬物です。」

美世はそう答えます。

疲れている清霞に何かしたくて用意したもの。

「もらおう。」

清霞はそう言って美世の方を向きました。

「夏らしく麦茶にしてみました。このお漬物も夏野菜を漬けたものですよ。」

美世がそう言うと、清霞はその中のキュウリの漬物を口に運びます。

「美味いな。」

それから清霞は言いにくそうに口を開きました。

「美世。その、忙しくしていてすまない。」

美世は本当は悪夢を見る日々が辛く、1人でいる時間を寂しく思っていました。

”でもそんなことを言えば、忙しい旦那さまにさらに負担をかけることになってしまう。”

そう思う美世は大丈夫です、と返してしまうのでした。

「本当か?困っていることはないのか?相談は?」

清霞はそう美世に問います。

自分の気持ちを射抜かれた気がして気持ちが傾く美世。

しかし、何とか気持ちを立て直して答えました。

「平気です。大丈夫です。」

すると清霞はそうか、と視線をそらしてしまいます。

少し失望したような瞳が見えた気がして美世の心はざわつくのでした。

欠片

美世は怖くなって急いで話題を変えました。

「あ、の、今日、葉月さんからお話を聞いたのです。それでお聞きしたいことがあって。」

「旦那さまにとって葉月さんはどんな人でしょうか?」

しかし、これはその場しのぎの質問というわけではありませんでした。

美世は血の繋がった香耶とはわかりあえなかったので、清霞の場合を聞いてみたかったのです。

「そうだな。好きとか嫌いとかではない。遠慮も気遣いもいらない関係で、そして良い人間だと思っている。」

清霞はそう答えます。

それを聞いて、美世は一気に寂しい気持ちが増していきました。

”うらやましい。誰かをそんな風に言えるなんて。わたしは家族と言うものを知らずに一生過ごすのかしら。”

急に沸いた孤独感に襲われる美世。

「美世、もう少しこちらに。」

そんな美世に清霞は声をかけました。

言われた通り、側に寄る美世。

すると清霞は美世の手首をそっと握りました。

「旦那さま?」

突然のことに美世は驚きます。

「美世、寂しいなら寂しい、辛いなら辛いと言ってほしい。言ってくれなければ分からないのだ。」

そう言う清霞に美世は言葉が出てきません。

打ち明けたいけど、でも負担をかけたくない。

面倒だと嫌われるのも怖い美世。

「さ、寂しいだなんて…。」

美世がそう言いかけると、清霞の言葉がそれに被さりました。

「私は寂しい。」

美世はさらに驚きました。

聞き間違いかと思うほど。

清霞は真っ直ぐに美世を見て言いました。

「お前は寂しくないのか?」

美世は思わず本音が出そうになります。

「さ…。」

堪えようとしましたが、でも無理でした。

「さ?」

そう清霞に畳みかけられて口から言葉が出てしまったのです。

「さ、寂しいです。」

とうとう本音の欠片をこぼしてしまった美世。

そのまま視線を清霞の方に向けると、一気に頬が熱くなってしまいました。

すぐ目の前にあった清霞の顔が美しく微笑んでいたからです。

「初めからそう言え。」

この世で一番美しいと思えるぐらいの微笑を称えて清霞はそう言いました。

「ごめんなさい。」

美世は真っ赤な顔でそう言うのが精一杯。

「まだすぐ謝るのだな。でも、『申し訳ありません』『ごめんなさい』になったな。」

清霞は美世の肩を引き寄せました。

「私に寄り掛かればいい。もっと本心を言うのだ。わがままでいいのだ。私が全部受け止める。」

しかし美世は、結局清霞にそれ以上のことは何も言えませんでした…。

再会

「ごめんください。」

玄関から声が聞こえます。

葉月と勉強中だった美世。

ちょうど休憩にしようと思っていたときだったので、立ち上がるとその声の方に向かいました。

「お待たせいたしました。」

そう言って美世が玄関の戸を開けると、そこには見たことのある顔の男性が立っています。

見目が良く、栗色の髪の青年。

「ここは久堂清霞氏のご自宅ですよね?」

男性が美世に尋ねました。

美世は驚いて、はい、としか言えません。

その男性は、あの時…美世が倒れそうになった時に助けてくれた男性だったからです。

「ご在宅でしょうか?」

男性は美世に清霞の所在をを問いました。

「今日は出勤していますが。」

そう言う美世に、非番だと聞いていたと言うその男性。

「では少佐は屯所ですね。」

その時、男性が肩を落とした風に見えた美世。

「よろしかったら中で少し休んでいかれませんか?」

そう声をかけたのでした。

抗議

居間に上がると、男性は出された水をグイッと飲み干します。

「ありがとうございます。」

丁寧にお礼を言われた美世。

「こちらこそ、あの時はありがとうございました。」

そう返すのでした。

「俺、鶴木新といいます。」

名前を告げると、美世にそっと手を差し出します。

「わたしは斎森美世と申します。」

美世はその手をおそるおそる握りました。

「細い…。」

その時、美世は新がそう呟いたような気がします。

「あなたが噂の久堂少佐の婚約者だったのですね。でも…がっかりしました。」

新のその言葉に、美世はつい勢いよく頭を上げてしまいました。

「どうしてでしょう?」

美世は思わず聞き返します。

「失礼ではありませんか。」

側で聞いていた葉月も口を挟みました。

女性に責められても全く動じない新。

「美世さん。あなた、どんな顔色しているかわかっていますか?」

そう美世に問いました。

美世はそこで気が付きます。

新に助けられた時からさらに体調が悪くなっている自分を見て、彼が清霞に不信感を抱いたということを。

「旦那さまは悪くありません。」

美世はそう言い返します。

「出過ぎたことを言いましたが、間違ったことは言っていません。」

呆れた様子の新。

部屋に積まれた教本を見ながら言葉を続けました。

「こんなになるまで頑張らせるとは、どうかしてます。」

美世さんには美世さんのできることがあるでしょう。できないことを急いで勉強させる必要性を感じません。」

そんな新の言葉を聞いた美世。

頭の中で、何かがぷつりと切れるような音がしました。

「やめてください!」

美世は大きな声で新の話を遮ります。

「これはわたしが望んでやっていること。他の方を悪く言わないでください!」

清霞や葉月が、あたかも無理矢理やらせているような新の発言。

それを美世はどうしても許せませんでした。

大声を出して、頭がずきずきと痛む美世。

すると新がスッと引き下がります。

「すみません。空気を悪くしました。申し訳ありません。もう行きますね。」

そう言って新は玄関の方へ歩いて行きました。

慌てて美世も立ち上がります。

「申し訳ありません。ついかっとなってしまいました。」

美世はもう靴を履き終えて出ようとする新にそう謝罪しました。

「いえ、失礼だったのは俺の方なので。気にしないでください。」

そして、新は美世の耳元でこう囁きました。

「でも、俺はあなたにあなたの役割を与えられます。興味があれば連絡してください。」

それだけ言うと、新はあっと言う間に出て行ってしまいました。

不可解な発言に気をとられていた美世。

袖口に小さな紙が忍ばされたのには少しも気が付きませんでした。

困惑

新が帰った後、勉強会もすぐにお開きになりました。

ゆり江も早く帰宅してもらい、ひとりで夕食の支度をする美世。

手は忙しそうに動かしているものの、頭の中は鈍痛と新の残した言葉でいっぱいでした。

”役割?わたしだけの?わからないわ。”

新の言った「役割」の意味を考えても、答えは一向にでてきません。

清霞よりも自分のほうが美世のことを分かっているような口ぶりだった新。

なぜあんなことを言ったのか、美世には見当もつきませんでした。

でも、美世は新になんと言われようと勉強を止めるつもりはありません。

大切な人たちのために役に立ちたいという願い。

それが間違っているとは思いたくなかったのです。

「…よ。」

「…美世。」

「美世!」

背後から突然大きな声がして、美世は飛び上がりそうになります。

美世が振り向くと台所の入り口に、清霞が険しい顔をして立っていました…。

2章の感想:やはり新でした!美世とどんな関係?美世は体調、大丈夫なの?

今回も情報てんこ盛りの第2章。

書くことが多い多い。

読まれる方も大変でしたね…(笑)。

でも、かなり重要なことが多すぎて、省略できないんです。

新たな登場人物…!(ダジャレみたいになってしまった…。)

なんと、美世に接触してきましたね…。

第2印象(第1は助けてくれたので良かった)最悪の男だなー。

これからどう関わって来るのか、なんだかドキドキしてしまいます。

まさか、清霞さまの恋敵になるのかしら、恋の波乱も押し寄せる?

そして、葉月さまの結婚生活にもびっくりしましたね…。

この葉月さまの旦那さまが、絡んでくるんじゃないかと私個人は予想しております。

第2章はそんないろいろが書かれたお話でした。

清霞さま…最後怒ってたのかな?

せっかく美世の本音を少し聞けて、ラブモードに入ったかと思われたのに。

美世、清霞さまの胸に飛び込んでしまいなさい!

そう美世にアドバイス差し上げたいです。

第2章のお話も、やはりとても良かった…。

作者さまの表現力が活かされていて、自分がこの物語を上から眺めているような気持にさせられます。

だからこそ、読んでいてじれったい気持ちになったり、ハラハラしたりしてしまうんですよね。

小説、読まれることを強くおすすめします!

そんな私ですが、もう、続きが気になって気になって…。

すぐに第3章に入りたいと思います。

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